FDA リスクランキングモデル(RRM-FT)検索システムについて
本システムは、米国食品医薬品局(FDA)が「食品安全強化法(FSMA)第204条 食品トレーサビリティ最終規則」に基づき公開している「食品トレーサビリティのためのリスクランキングモデル(Risk-Ranking Model for Food Tracing: RRM-FT)」のデータを、日本語で迅速かつ直感的に検索・分析できるツールです。
開発の背景と目的
FDAは、食中毒アウトブレイク時の迅速な追跡と被害拡大防止を目的として、追加的なトレーサビリティ記録要件(Additional Traceability Records Requirements)の対象となる食品リスト(Food Traceability List: FTL)を策定しました。
このFTLの選定根拠となるのが、科学的データに基づくRRM-FTです。しかし、FDAが提供する公式のRRM-FTデータは膨大であり、英語での専門用語による検索や、特定の食品(コモディティ)と病原体(ハザード)の関連性を把握するには多大な時間と労力を要します。
そこで、日本の食品事業者、品質保証担当者、および食品安全の専門家が、自社製品のリスクプロファイルを国際基準に照らし合わせて容易に確認できるよう、本検索システムを開発いたしました。
本システムの主な機能と特徴
本システムは、FDAが評価した全211件のコモディティ(食品品目)および769件のコモディティ-ハ ザードペアのデータを完全網羅しています。
1. 日本語・英語の双方向検索
食品名(例:「卵」「チーズ」「tomato」など)を日本語または英語で入力するだけで、該当するコモディティを瞬時に抽出します。
また、47種類の食品カテゴリによる絞り込みや、FTL対象品目(23品目)のみのフィルタリングも可能です。
2. リスクスコアの可視化と詳細分析
各コモディティの総合リスクスコアをバーチャートで視覚的に表示します。
さらに、一覧から特定の食品をクリックすることで、関連するハザード(病原体や毒素)ごとの詳細な評価スコア(C1〜C7)を確認できます。
FDAのRRM-FTは、以下の7つの基準(Criteria)に基づいてリスクを定量化しています。
本システムでは、これらの詳細スコアも日本語併記で確認可能です。
•C1: 公衆衛生への影響(Frequency of Outbreaks and Occurrence of Illnesses)
•C2: 疾患の重篤度(Severity of Illness)
•C3: 汚染の可能性(Likelihood of Contamination)
•C4: 増殖ポテンシャル(Potential for Pathogen Growth)
•C5: 製造工程での汚染確率(Manufacturing Process Contamination Probability)
•C6: 消費量(Consumption)
•C7: 疾病コスト(Cost of Illness)
3. 全体概要ダッシュボード
システム上部には、RRM-FTデータ全体の傾向を把握するためのダッシュボードを配置しています。
FTL対象品目のカテゴリ別分布や、主要なハザード(サルモネラ属菌、リステリア・モノサイトゲネスなど)の発生頻度、リスクスコア上位品目を一目で確認でき、食品安全管理におけるマクロな視点でのリスクアセスメントを支援します。
ご利用にあたっての留意事項
•本システムに掲載されているデータは、FDAが2023年4月に公開した「FDA Risk-Ranking Model for Food Tracing (RRM-FT)」の最終規則データに基づいています。
•翻訳には万全を期しておりますが、解釈に疑義が生じた場合は、FDAの公式文書(英語)を優先してください。
•本データは、HACCPプランの構築、危害要因分析(ハザード分析)、および予防管理プログラムの策定における科学的根拠(一次情報)の一つとしてご活用いただけます。